日本酒の種類
 
清酒とは?
 酒税法上の定義による清酒(日本酒)とは、必ず米、米麹、水を使い、「こす」という行程を行うことが特徴となっています。米、米麹、水以外の原料をするかしないか、何を使用するかによって次のグループに分けられます。

1.米、米麹、水だけで造った清酒
  純米酒、純米吟醸酒など
2.米、米麹、水のほかに醸造アルコールを原料としたもの
  吟醸酒、本醸造酒、普通酒など
3.米、米麹、水のほかに醸造アルコール、ブドウ糖、水飴、有機酸、アミノ酸塩などを原料にした清酒
  増醸酒
清酒の製法品質表示基準
 「清酒の製法品質表示基準」に定められた名称、用語で呼ばれる清酒には次のものがあります。このうち次の1〜4を特定名称酒と呼んでいます。

1.純米酒
2.吟醸酒
3.本醸造酒
4.特別純米酒、特別本醸造酒
5.原酒
  上槽してから加水調節をしない清酒。アルコール分1%未満の範囲内で加水調節したものであれば、原酒と呼んでいいことになっています。
6.生酒
  上槽してから、一切加熱処理をしない清酒を生酒。
7.生貯蔵酒
  火入れをしないで貯蔵し、市販容器に詰める際に1回だけ火入れをして出荷する清酒。
8.生一本

  自己の単一の製造場のみでつくった純米酒。
9.樽酒
  木製の樽で貯蔵し、木香がついた清酒。また、この清酒を樽以外の容器に詰めかえたものも樽酒と呼ばれます。
10.長期貯蔵酒
  長期間貯蔵して熟成させた清酒。
特定名称酒
1.純米酒
精米歩合70%以下の白米、米麹と水を原料として造った清酒で、香味、色沢が良好なもの。
2.吟醸酒
精米歩合60%以下の白米、米麹、水と醸造アルコールを原料とし、吟醸造りで造った清酒で、固有の香味と色沢が良好なもの。
醸造アルコールは(95%に換算したときの重量)が白米の重量の10%を超えない範囲に限られています。
この吟醸酒のうち、精米歩合が50%以下の白米、米麹を使い固有の香味と色沢が特に良好なものを
大吟醸酒といいます。
また、吟醸酒のうち米、米麹、水のみを原料としてつくった清酒を純米吟醸酒、大吟醸酒のうち米、米麹、水飲みでつくった清酒を
純米大吟醸酒といいます。
3.本醸造酒
精米歩合70%以下の白米、米麹、水と醸造アルコールを原料としてつくり、香味と色沢が良好な清酒。
使用できる醸造アルコールの制限は吟醸酒と同じです。
4.特別純米酒、特別本醸造酒
純米あるいは本醸造酒のうち、香味、色沢が特に良好で、しかも、たとえば精米歩合60%以下の白米を使うなど良質な原料や特別の製造方法でつくった清酒。
ただし、これらの製品にはそれらのことを説明した表示をしなければなりません。

その他
清酒の製法品質表示基準の清酒のほかに、近年次のような清酒がでてきました。数例を紹介します。

●貴醸酒
 米、米麹、水に清酒を原料として、仕込水の一部を清酒に置き換えてつくった清酒。内容成分が通常の清酒の1.5〜2倍あり、味は濃厚です。
●滓酒
 滓引きしたあとに残った白濁した清酒を滓酒と呼びますが、これを製品化したもの。
●にごり酒
 もろみを上槽するときに、ある程度目の粗い網あるいは布などでこしてつくった清酒で、白く濁っています。